初心者にお勧めの山はありますか? そのお勧めはどのような理由がありますか?
登山に慣れないうちに、登ろうとする山を選ぶのはなかなか難しいですよね。
良く名前を耳にする有名な山だから初心者向けというわけでもなく、かといって調べていて名前を初めて見た山が、登山しやすいか分からない。
他方で、初心者向けと紹介されている山でも、登山口次第では難関なコースが待ち受けていることも少なくありません。
今回は初心者の方が自信をもって登山する山を選択できるポイントについて4つ紹介します。
この記事に書かれていることを実践すれば、山を登っている最中に「失敗した……」と嘆く確率はグッと下がりますので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
次のような方向けの記事になっています。
- 登るべき山選びで悩んでいるビギナー登山者
- 家族連れでエンジョイできる登山を目指す方
初心者向けの山とは?
「この山は初心者向け!」と書いてある記事を幾つも見かけませんでしたか?
対して、同じ山にもかかわらず「難所が幾つもあり初心者向けではない」といった記事もよく見かけます。
一つの同じ山に対して、一方では初心者向けと判断し、他方では初心者向けではないと判断されているのは、ちょっと不思議ですよね。
そもそも初心者向けの山とは、どのような山と定義されているのでしょうか。
実は厳密な定義なんてなく、多くの登山経験者の方が「これは初心者向けだよね」と判断した、慣習によって定められたものが「初心者向けの山」です。
もちろん、危険な場所が少なかったり、必要な装備が少なかったり、道程が短かったりなど、初心者向けと判断される理由は多くありますが、判断する個人個人によって、その意見に差異が生じています。
また、登山道次第で初心者向けにも玄人向けにもなるのが、登山の魅力であり怖いポイントです。
山頂に行くまでのコースは複数あり、難所が一つもない優しい道程もあれば、湿地やガレ場、クライミングをしなければ到達できない道程もあります。
初心者向けの山で自宅から近い登山口を選んだら、実は難所ばかりの玄人向けコースだったというのは、登山を始めた方には実体験があるのではないでしょうか。
初心者向けの山を選ぶときの4つのポイント
初心者向けと言われている山は、判断する方や選んだ登山道によって、初心者向けとなったり、そうでなくなったりします。
そこでどのような点に注意して初心者向けの山を選ぶべきか、そのポイントを4つ解説します。
日本百名山に登録されている
日本百名山という言葉はご存じでしょうか。
日本百名山とは小説家であり登山家である深田久弥が実際に登山をして、一定の評価に基づき選別した山のことです。
深田久弥によって山の品格や歴史、個性が認められた山が日本百名山となった為、著者自身の主観に基づく所がありますが、今なお日本百名山に登ることを目標に掲げている方がいるほどに有名かつ人気が絶えません。
日本百名山に選出された山の多くは、次のようなポイントがあり、初心者向きなケースが多いです。
- 登山道が整備され、登山しやすい環境が整っている
- 多くの登山家が訪れており、登山中に独りになる確率が低い
登山道が歩きやすいのはもちろんですが、困ったときやピンチの時に近くの方へ助けを求められるのは、大きなアドバンテージがあります。
かつ、目標に掲げている方がいるということは、逆に考えると登山記録をネット上に公開している方も多いことになります。
初心者向けの山を探すのに情報が多ければ多いに越したことはありません。
登山道を掲載している方が初心者向けと語っている
初心者向けか否かは、個人の判断によって決定していると記載しましたが、やはりどうしてもその言葉を頼りに登るべき山とコースを決めていくのが実情です。
そこで、登山道を掲載している方の情報を参考にするのをお勧めします。
急登やガレ場、湿地、崩壊した登山道といった危険個所が写真で掲載されていれば、あいまいな文章表現に頼るのではなく、視覚的にその情報が正しいか自分自身の目で判断できます。
そして、危険個所があることを事前に知ることで、登山口を選ぶべきか否かを決めれたり、危険個所を進むのに必要な資材を準備できたりします。
スマートフォンの電波が通じる
どこにいってもスマホ片手に活動していますよね。
ショッピングにせよレジャーにせよ、スマホで写真を撮って知り合いに送ったり、キャッシュレス決済でサッとレジを通り過ぎたりするのは、もはや当たり前の日常。
そんな当たり前が通じないのが山。
電波が通じておらず、ネットワークも電話も使えません。
どこかに電波がないかなと、スマホを掲げて電波探しをする方もいるとかいないとか。
遮蔽物のない高い場所に行っているのだから、電波が通じてもよいように感じますが、そんな人情を自然は受け入れてくれません。
電波が通じてスマホをフル活用できることは、近くにベテラン登山家が一人いるのと同じくらいに心強いです。
足がつってしまったり虫に刺されてしまったりした時、どのように対処すればよいか調べることができます。
また近くに誰もいない状況で滑落してしまい自力でよじ登れない場合にも、救助を要請できます。
せっかく大自然の中に飛び込むのだからデジタルツールに縛られたくないという気持ちは理解できますが、登山に慣れるまでは日常とそん色なくスマホを利用できる環境を選ぶようにしましょう。
緊急時の脱出ルートがある
行きはよいよい、帰りは怖い。
この言葉は登山あるあるだなぁとつくづく思います。
山頂を目指し、登っていく道中は恐怖を感じずガツガツ進むけれども、下山になると足が疲れてふらついてしまい、段差の高さがきつくて恐怖を感じてしまったり、膝が痛くて歩くのが困難になったりします。
特に登山を始めたばかりの方は体力の限界に気付かぬまま突き進んでしまう傾向が強いです。
登山を中止して下山しようと思った際、可能な限り早く下山できるルートがあると心強いですよね。
逃げ道があるだけで心理的にも余裕が生まれますし、実際に使用せざるをえない状況になっても早く休憩ポイントにたどり着けます。
脱出ルートは登山道に限定せずに、ロープウェイのような乗り物を選択するのも有りです。
ロープウェイを利用するには乗車賃がかかってしまいますが、登山とは一味違った空の旅を満喫できます。
ロープウェイを利用した登山については以下の記事で紹介しましたので、興味のある方はぜひ読んでいただけると嬉しいです。
自分が納得する山を選択しよう
今回は山を選ぶお勧めの方法について紹介しましたが、いかがでしたか。
登山をする明確な目的を持っている方の場合、その目的を達成できる山を選択するなど、個人によって意見が分かれてくると思います。
一人ひとりの眼差しで見つめ、山を選んでいく。オンリーワンな山選びこそ登山の魅力ではないでしょうか。
ぜひ素敵な山を選んで、絶景の旅を満喫してきてくださいね。
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