登山を始めてみようと思ったけれど、知り合いがいなく、どうすれば良いか分かりません。どのように始めるのが良いですか?
何かを始めようと思った時、近くに相談できる方がいると心強いですよね。
準備するものや初心者向けの山、登山経路や出発する時間、怪我や緊急事態が発生した時の処置など、考え出したら次々と悩みが出てきます。
ネットで調べてみれば……と思って検索すると、登山経験者が掲載している情報を見ても、これから始める方からすると「どうしてそうなるの?」という疑問が尽きません。
最後には「登山は敷居の高いアウトドア。今はやめておいた方が良いかな」と、考えてしまっていませんか?
今回は一人で登山を始める方向けに、どのような登山グッズを準備し、登るべき山を選んでいくかを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも登山とは何?
あなたは登山に対して、どのようなイメージを持っていますか?
多くの方は重い荷物を背負ってゆっくりとした足取りで山を登り、山頂を目指すことをイメージすると思います。
距離によっては山小屋やテントを利用して数日間かけて登るという場合もありますね。
一方で、SNSやネットで登山を調べてみると、複数の山頂を短時間で登り切っていたり、休憩ポイントで写真や料理を楽しんでいたりする方もいます。家族サービスの一環でハイキング感覚に楽しんでいる方も見かけます。
どれが正解ですか? と問われると、全てが正解。
登山は幅の広いアウトドアスポーツで、「山に登ろう!」と思った方の目的によってその姿を変えてしまいます。
その為、山に登る目的を明確にして持ち物の準備や登山ルートの計画を立てていく必要があります。
登山の目的はどのように決めていくの?
初めて登山をする方は、純粋に「山頂を目指す」ことを目的にして、そこにサブ的なポジションで簡単な何かを加えるのが良いです。
例えば、以下のような考え方があります。
- 山頂を目指しつつ、奇岩地帯を観光する。
- 山頂を目指しつつ、野鳥観察を行う。
- 山頂を目指しつつ、遠くの景色を展望する。
実現が可能ならば、「登山してみたい」と思ったきっかけをサブにしてしまうのがお勧めです。
登山する山はどう選ぶの?
登山の目的が決まると、自然と選ぶべき山のポイントが見えてきます。
例えば、普段の生活では見られない奇岩地帯を観光したいのであれば、奇岩地帯のある山を選ばなくてはなりません。
他方で、野鳥観察を行いたいならば森林限界を越えるような山は選べません。
ネットの情報を頼りに選定していきますが、日本百名山に選ばれた山の中から候補を絞っていきます。
日本百名山ならば登山ルートに関する情報が多く、かつ登山道は整備されていて、遭難する危険性が低いです。
また知名度があるので多くの登山客が同じ登山ルートを辿っておい、登山中に自分一人しかいない状況にはなりにくいです。
登山計画ってどう作るの?
登山する山と登山ルートが決まったら、どのように登山するか計画を立てておくのをお勧めします。
登山計画とは登山ルートを進む際の指標で、以下のようなことを決めていきます。
- 登山を開始する時刻
- 中継ポイントに到着する時刻
- 休憩ポイントに到着する時刻と休憩時間
- 山頂の到着予定時刻
- 下山し終える時刻
- 避難場所や避難経路の確認
「そんなに細かく設定しなくても……」と考えがちですが、目安は大切です。
目安を決めておくことで登山のペースを調整したり、登山中止の判断をしたりできるようになります。
登山は楽しいアウトドアスポーツですが、一変すると事故や怪我につながる危険性があります。
常に冷静な判断ができるように、計画はしっかりと立てておきましょう。
初めて登山をするときの持ち物は?
登山の目的と登山計画ができていると、自然と必要なものが思い浮かんできていると思います。
観光が目的ならば写真を撮れるようにスマホやデジカメを持っていこうとか、野鳥を観たいから双眼鏡が必要になるとか。
目的に合わせて必要な機材を準備していきますが、それに加えて、登山グッズも用意していきます。
ちなみに初心者向けの山をカジュアルに登山するのであれば、登山専用グッズをわざわざ購入する必要はありません。
街歩きに使っている容量の大きいリュックサックやストレッチ性の高いトレーニングウェアといった、手元にあるアウトドア用品で十分です。
実際に登山をしてみて、もっと専門性の高いアイテムが必要だと感じた時に購入した方が、選ぶべきポイントが明確で良いアイテムを見つけられるようになります。
初心者が登山をするのに最低限、これだけは揃えて欲しいグッズは別の記事にまとめましたので、こちらも参考にしてくださいね。
登山に行く日の決め方は?
原則的に晴れている日付をチョイスするのは言うまでもありませんが、以下のことも気にかけておくと良いです。
前日と一昨日、翌日が晴れる
山の天気は変わりやすいとよく言われていますね。
確かに突然、天候が悪化し、酷いと雨になるケースは否定しません。
その為、登山日の前日が雨にならず、かつ翌日が晴れる予報が出ているタイミングを狙うことで天候悪化の可能性を低くすることができます。
また、雨が続いている場合、山水が出ていたり、登山道が湿っていたりするので、一昨日も晴れているのが望ましいです。
翌日は休日
登山は重い荷物を背負って、長い距離を歩いていくので多くの体力を消耗します。
ノンカテ編集部の記録では5時間の登山で1,300kcalを消費しており、これは65kgの方が2時間のマラソンをした時に相当します。
その為、翌日になって疲れが出てしまう他、腕や足が筋肉痛になってしまう場合があります。
登山翌日は疲れをいやす為にゆっくりしたいと考えている方は、ぜひ休日になるように調整してください。
登山日までにすべきこと
ここまでくれば登山するのに必要な準備が終わりましたね。
おつかれさまでした!
最後に、あなたが登山をすることを周りの方々に伝えていきましょう。
特に忘れてはいけないのが、家族に伝えることです。
あなたが遭難や怪我をしてしまい下山できずにいる時、そのことを警察に伝えてくれるのは、あなたの帰りを待つ方です。
今まで決めてきた内容をすべて家族に話して、「〇時までに連絡が無かったら、警察に遭難したと通報してほしい」と伝えましょう。
通報を受けた警察は捜索隊による救助活動を開始してくれます。
救助活動を行う上で必要不可欠なのが、登山届です。
登山届は山を管轄する警察署に届け出る登山計画で、最近ではオンライン経由で提出できます。
今まで決めてきた内容を打ち込んで送信するだけなので、手間もかからず数分で終わりますので提出するのをお勧めします。
登山届については、別の記事で詳しく書きましたので参考にしてください。
もちろん、救助活動をされることがないように、自分の足で下山するのが最善です。
最後まで楽しい思い出となるように登山してきてくださいね。
登山を終えたらフォローアップを!
実際に登山をすることで、色々な状況に出会ったと思います。
下山する時、高さを感じて動けなくなってしまったり、距離が長くて疲れてしまったり、途中で飲み物がなくなってしまって喉が渇いたり、逆に荷物が多すぎて身動きがとりにくかったり、個人個人によって様々な悩みが生じます。
その悩みを解決できるように、次の登山ではルートや計画、持ち物を調節していくことが大切です。
登山経験者は皆、登山の初心者から始まり、自分なりに登山を調節して今の姿があります。
「習うより慣れろ」という言葉があるように、あなたも少しずつ調節を繰り返し、あなただけの登山を作り出してください!
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